くらくらりと変わる景色、風の音色
ひとりでに動き出す風車の紅、悲しみ帯び
はらはらりと落ちる涙、夢の吐息
おもむろに立ち上がるペシミストは鬱々と
悲劇は続く
咲き誇る花の色香に醜い蟲は踊り
交る蕊（しべ）の先と先で悲劇の種実る
過つその心（しん）の底で未だ子供の君が
健気に咲くその花を欲しさ故、毟り取った
「独り。」
消せない過去の記憶痛み
癒えない今の傷腐る
見えない明日の道が落ちた
死ねない君の弱さは……？
壊れそうな体の奥に
小さくない夢を抱き
大事に抱え込んでいても
奪われるんだ……
壊れ穢れ死んで生きて繰り返される輪廻
大樹の元に宿る胎児はどんな夢見る？
この夜にもまた幾千も命が尽き果てて
その数だけ何処かに咲き乱れる花がある
咲き誇る花の色香に醜い蟲は踊り
交る蕊の先と先で悲劇の種実る
過つその心の底で未だ子供の君が
健気に咲くその花を欲しさ故、毟り取った
生き様が無様だとしても
気高く生きて花咲かす
銀色の月に照らされる
美しい君と「close to me.」
遥か彼方。 